入れ歯(総義歯)を入れて就寝すること

 先日、患者様より総入れ歯(総義歯)を外して

就寝したら、首が痛くなったとのことを伺いました。

 当院ではすべての方に、

どんな入れ歯でも、(総入れ歯、部分入れ歯)

当院できちんと調整された入れ歯なら

きれいに清掃したあと

お口の中に装着してやすんでもらうように

お願いしております。

 

 歯科の大学で学んだのか、

技術を学ばせていただいた先輩歯科医師に教えられたのか

覚えておりませんが、

就寝時は義歯を外して就寝することが当たり前

だと思っていた時期がございました。

20年前あるセミナーで

義歯は、入れたままで就寝するものだと伺い、

だんだんとその方がよろしいのではないかと

義歯を外して就寝することに疑問を感じております。

 

 義歯を装着してやすむことで

よりよく身体の機能を維持し、

いい睡眠がとれると考えております。

 

 それで、首が痛くなった患者様は

早くから総入れ歯のようで、年齢76歳の男性ですが

60代とも思えるほど元気な方です。

運よくいい入れ歯を作ってもらっていたのかなと思います。

当院へ来られ、

私の総義歯の勉強のために

陶歯(セラミックの人工歯)を使用した

義歯を作らせてもらい経過観察をしております。

もう2年以上経過を診ております。

この陶歯だと20年以上はかみ合わせが変わらず使用でき、

健康を保てるといううことを教えていただいた

私の師匠に指導してもらいながら作成し

調整を手伝っていただきました。

そのような義歯を入れて過ごしていただいており、

これまで

首や肩が痛いとか、どこか痛いとか、

身体の調子が悪いとかはこれまでありませんでした。

           (毎回、問診しております。)

今回初めて首の痛みがあったことを話されたのですが、

心当たりは入れ歯を外して就寝したことでした。

「口の中が乾いて、気になって眠れなくて

  入れ歯を外して寝た時に首が痛くなった。

    その時は脳梗塞になったのかと思うくらい

      朝起きたとき首が回せず身体が動けなかった。」

との事、

その後入れ歯をはめているうちに症状よくなりました。

との事でした。

私は、ここに入れ歯を外して就寝するのは

正しいかどうかをかんがえるべきだと思います。

がいかがでしょうか。

 義歯を作ってほしいと来られる

方のほとんどは、

食べることを先に考えているようですが、

身体の機能を取り戻さないと食べれないことに

気が付いていないように感じます。

身体の運動機能がおとろえているのに

顎の運動機能は別なことはなく、

食べモノを飲み込む機能が回復せず、

のどの形が機能しにくくなっている。

義歯を新しくしてからの

リハビリや義歯の調整が必要なことを

わからず評価されている。

 

 義歯を清潔に保ち

就寝時に身体を考えて作られた入れ歯を入れる

これを大勢の方ができたら、

健康長寿の方がどんどん増えることと思います。

あとは長生きするための人生観を変える

「この世で終わりではない。・・・・・・・・」

豊かな後悔のない人生を願っております。

もし医療関係者、老人福祉施設の関係者の方が

このブログをお読みでしたら考えてみていただきたい。

(院長 飯盛)